こんにちは。いつもお読み頂き、誠にありがとうございます。
あなたは、「自動詞」と「他動詞」の違いについて説明して下さい、と言われたら
どのように説明しますか。
よく耳にするのが、「自動詞は、自分の「自」が入っているので、自分で動くもので、
他動詞は、他人の「他」が入っているので、他人が動くもの」という説明です。
「他人が動くもの」?というイメージが湧きません。
この説明を聞いても、お笑い芸人のサンドウィッチマンではありませんが、
「ちょっと何言っているか分からない」
ですよね。
自動詞と他動詞の違い
では違いについて説明します。
自動詞:動詞の後に目的語(名詞/代名詞)を必要としない動詞。主語と動詞だけで文が完結するものです。
他動詞:動詞の後に目的語(名詞/代名詞)を必要とする動詞。主語と動詞だけでは文が完結しないものです。
目的語とは、動詞が表す動作の対象となるもので、日本語の「~を」や「~に」にあたるものです。
自動詞の例
例を挙げていきましょう。
まずは自動詞の例です。
「He swims very fast.」(彼はとても速く泳ぐ)
この文で、「very fast」を抜かしても、
「He swims.」(彼は泳ぐ)
主語(S)は「He」(彼は)と動詞(V)「swims」(泳ぐ)だけで文章として成り立ちます。
所謂、「第一文型」(S+V)というものです。
因みに日本語の「~で」とか「~と」は英語では前置詞になります。
例えば、
「He ran in the park yesterday.」(彼は、昨日、公園で走った)
「She played with her friends.」(彼女は友達と遊んだ)
他動詞の例
次に他動詞の例です。
「He watched TV last night.」(昨夜、彼はテレビを見た)
単純に「He watched.」(彼は見た)だけだと聞いている方は「何を?」という疑問が湧いてきますよね。
この「何を?」にあたるのが目的語(O)なのです。(Oというのは「Object」の「O」です)
つまり、他動詞は、主語(S)+動詞(V)+目的語(O)の文で使われるのです。
これを「第三文型」といいます。
「She played the piano with her friends.」(彼女は友達とピアノを弾いた)
この場合は、「ピアノを」となりますので、この「play」は他動詞になります。
会話の中では、「She played」まで聞いている分には「遊ぶ」なのか「演奏する」なのかは
分かりませんが、「with her friends.」が聞こえることにより、「遊んだ」と解釈するし、
「the piano with her friends.」が聞こえることで「友達とピアノを弾いた」ということを
理解するのです。実際には、会話のスピードはもっと速いので、瞬時にどちらか理解します。
目的語が2つ!?
別の例です。
「My father bought me a watch yesterday.」(父は私に時計を買ってあげた)
上の例は「~に」と「~を」とが2つ入っています。これも他動詞です。
文型でいうと「第四文型」になります。
辞書で日本語の意味をチェック
あんまり文型ばかり言っていると難しく聞こえてしまうでしょうが、
要するに、動詞の意味自体に「~を」が入っていれば「他動詞」なのです。
辞書で調べてみましょう。
大修館書店の『GENIUS』英和辞書を使って、「Buy」を調べてみましょう。
「Buy」・・・他動詞[SVO(M)]〈人が〉〈物〉を買う、購入する
と書かれています。つまり、「Buy」には「~を」が含まれているのです。
だから、英文の戻ると
「He bought.」だけだと、「彼は~を買った」という不完全な文章になるのが分かります。
もう一つ、「Play」を同辞書で調べてみましょう。
「Play」・・・自動詞[SV(M)]〈子供・動物が〉〔~と、~で〕遊ぶ〔with〕
(例文)She wanted to play with her sister.(彼女は姉と遊びたかった)
・・・他動詞(1)[SVO]〈人が〉〈遊戯・球技・勝負など〉を〔~と〕する
(2)[SVO]〈人が〉〈楽器〉を演奏する
(例文)Can you play the piano? (あなたはピアノを弾けますか)
と書かれています。
但し、前置詞とセットで(~を)と訳す場合があるので、そこは注意してください。
例えば、「Look」(見る)の場合、「Look at」で(~を見る)となります。
「at」は名詞や代名詞ではなく「前置詞」ですので、「Look」は自動詞になります。
まとめ
日本語で訳した時に「主語が~する」となれば「自動詞」で、
「主語が~をする」となれば「他動詞」というように「~を」があるかどうかで
「自動詞」か「他動詞」かが見分けられます。
しかし、実際、社会に出て、英語を使う時に「自動詞か」「他動詞か」などといちいち気にして会話をしませんので、
この見分けがなかなか理解できないとしても大きな問題にはならないと思います。
今日はここまでです。
また会いましょう!
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